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吉村順三建築展
年末に、吉村順三の建築展に行ってきました。吉村は1997年に没した建築家で、東京藝術大学の教授。




名作「軽井沢の山荘」のみならず、多くの建築や家具の資料が展示されていました。展示自体はほぼワンルームの小さなものでしたが、内容は十分。むしろ模型や展示制作に関わった関係者の人たちに頭が下がる思いでした。


そして、吉村の残した温かい建築と、温かい言葉の素晴らしいこと。


建築家としてもっともうれしいときは、建築ができ、そこへ人が入って、そこでいい生活がおこなわれているのを見ることである。日暮れどき、一軒の家の前を通ったとき、家の中に明るい灯がついて、一家の楽しそうな生活が感じられるとしたら、それが建築家としてもっともうれしいときなのではあるまいか。(吉村順三)


金をかければいい物が出来たように思われがちなのが、建築という分野の悲しさです。しかし、こうした温かさで名前が残るような人の展示を見ると、それは「大建築家」とは全く違う夢を与えてくれます。


よい住宅というのは形そのものよりもむしろその家に「たまり」というか重心のある居住空間のある家だと思う


これは吉村の住宅哲学。そして、それに呼応するかのように、吉村の娘がこんな言葉を残しています。


父がちゃんと子供部屋を作ってくれて、勉強机も置いてくれたのに、リビングの広い床に寝っ転がって宿題をする方が気持ちいいから、自分の部屋でしなかった。


いいですねぇ、ほんと。


しかし、一方で「自分の家だけは自分で設計するな」という人もいます。失敗したときに一生家族から文句を言われ続ける運命になるから、らしいですが、吉村のように逆に家族からこういうコメントをもらえたらそれこそ「建築家としてもっともうれしいとき」になるに違いありません。


ちなみに顔も名前も知りませんが、大学生の書いているブログで非常に詳しいものがありますので、興味のある方はどうぞ
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【2006/02/20 04:44】 建築・美術 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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