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一瞬輝く名作
すごかった。ひたすらすごかった。いったいこの本一冊書くのに、著者はどれだけ細かいリサーチと勉強を積み重ねたんだろう、そう思ってやまない気分です。

「戦争と建築」
五十嵐太郎(東北大学助教授)(著)





いや、実を言うと、内容の良さはあまり分かってません。正直勉強不足です。ただ、内容の突き詰め方がすごいというか、文章の善悪以前に根本的に頭が違いすぎるんです。こういうのを読むと、僕のようなダメ人間は逆にモチベーションが下がります。「自分、意味ないよ」みたいな。


よいものならば残るのか


レビューは省略しますが、ちょっと気になったことがありました。この本は9.11のテロを背景に書かれたもので、かなり時事的な要素が詰まっています。取り上げられている建築も現代作品が多く、さらに話の中で、「プロジェクトX」「踊る大捜査線」などの”死にかけ単語”も出てきます。


もしあと5年も経ったら、この本の意味自体相当変わるんじゃないか、と思いました。今だからこそ輝く、だけどあっという間に意味を失うかもしれない。著者がその一瞬の輝きのために寿命を大胆に犠牲にした、とさえ読める本でした。寿命が短い本はこの世に溢れていますが、短い寿命に莫大な労力をつぎ込んだ作品は尊敬に値します。いや、もしかしたら長生きするかもしれません。



映画「華氏911」


寿命が短い、と言えばこれもそう。





カンヌでパルムドールを受賞しながら「左翼の自己満足」などと評されてさえいましたが、非常によく出来た映画だったと思います(思想的反発さえなければ)。しかし一方で、9.11からイラク戦争への経緯や、ブッシュ、パウエルを初めとする「時の人」たちの説明をことごとく削ぎ落とし、「常識」として扱った映画でもありました。


これは10年経ったら何も分からなくなるでしょう。それでも今なら一見の価値はあります。輝いています。




映画も、本も、建築も。
現在進行形には独特な美しさがあります。
芸術は剥製を鑑賞するだけではないんですね。

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【2006/03/11 12:37】 読書 | トラックバック(0) | コメント(2) | page top↑
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コメント
とくさん。ひさしぶり~~~~
うん。。。面白いことができるかも。。
また遊びに来るよ。。
【2006/03/11 23:40】 URL | yd #-[ 編集] | page top↑
コメントありがとう。戦争と建築は本当に面白かった。もうちょっと勉強してからまた読み返すよ。またねー
【2006/03/12 12:19】 URL | Toku #m3xkrDMA[ 編集] | page top↑
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